 
第53期(平成20年4月1日から平成21年3月31日まで)の営業概況と決算の状況についてご報告申し上げます。
当期におけるわが国経済は、米国サブプライムローン問題に端を発した金融危機の影響で世界経済が減速する中、輸出の大幅な減少や円高等により内需が低迷し、昨年の秋口以降、急激な景気後退局面が続いております。
当社の属する射出成形機業界におきましても、欧米・アジア向けの輸出需要が激減したことに加え、国内についても主要な需要先である自動車・IT部品関連業界の設備投資が低迷するなど、過去に類を見ない極めて厳しい営業環境下で推移いたしました。
このような情勢のもと、当社グループは、市場規模の急激な縮小への対応を経営上の最優先課題として、業務機構の抜本的な見直しと営業拠点の統廃合による経営組織のスリム化を図るとともに、固定費の圧縮を始めとする大幅な経費削減を断行いたしました。
経営組織の見直しにつきましては、昨年6月、事業戦略の徹底と権限の明確化を図るため、各部門を統括する本部制を導入したほか、組織全体の効率性を高めるため部門数を大幅に削減いたしました。また、営業拠点につきましても、販売・サービス拠点を集約したほか、国内各拠点を地域毎に統括するブロック制を導入いたしました。
商品開発につきましては、電気式と油圧式の長所を融合した当社独自のハイブリッド式射出成形機をベースに「液状シリコーンゴム(LSR)成形システム」を開発し、医療関係を始め自動車部品、雑貨関連など幅広い分野への需要を喚起いたしました。その他、ハイブリッド技術を大型成形機まで展開した「FVXシリーズ」の上市により、優れた省エネ性と環境性能を実現しました。
営業面では、昨年11月に幕張メッセで開催された国内最大のプラスチック見本市「IPF2008」を始めとする内外の展示会への出展を通して新規需要の掘り起こしを積極的に推進いたしました。
また、当期は、未曾有の難局に対し経営基盤を維持するため、諸経費の削減をはじめ、役員報酬および従業員賃金のカット、一時帰休の実施、非正規社員の雇い止めといった固定費の圧縮による縮小均衡策を実施いたました。このほか、年度末には、50歳以上の正社員を対象とする早期定年退職者募集により正社員104名の人員削減を行いました。
当期の連結業績につきましては、特に下期からの輸出の急減に引きずられる形で内需も大幅に減少し、売上高合計は270億4千8百万円(前年同期比32.5%減)となりました。
利益面におきましては、種々の費用削減策による縮小均衡に努めたものの、売上高が固定費を吸収できない水準まで大幅に低下したことに加え、過当競争による売価下落等の要因が相俟って、営業損失は22億1千9百万円(前期実績は営業利益3億8千1百万円)と大幅に減少いたしました。また、昨年末からの円高進行による為替差損3億7千万円の発生により、経常損失は23億5千5百万円(前期実績は経常損失2億4千7百万円)となりました。
さらに、特別損失として、期末に実施した早期定年退職者募集に係る特別退職金7億5千7百万円等を計上したことなどにより、当期純損失は33億7千5百万円(前期実績は当期純損失35億4千2百万円)となり、前期に引き続き最終赤字を計上するに至りました。
今後の見通しにつきましては、世界経済に回復の兆しが見えず、また、国内の設備投資も低迷が予想され、景気は底入れのまま継続するものと思われます。
当社グループにおきましても、人員規模の縮小等により、次期以降相当の固定費圧縮効果が見込まれるものの、一方で、業界規模が縮小する中で過当競争による値下げ圧力が一段と強まり、収益の悪化要因となることが予想されます。
このような状況に対し、当社といたしましては、まず喫緊の課題として、事業環境の縮小に耐えうる収益基盤の強化と安定したキャッシュ・フローの創出を目標とし、徹底した在庫管理、設備稼働率の大幅な引き上げ、また海外部材の安定的な調達と拡大等の施策に注力してまいります。
また、本年度の上期後半から本格稼動する新しい基幹業務システムを最大限に活用し、設計・調達・生産・販売といった各業務プロセスを合理化し、業務プロセス毎の採算管理を強化してまいります。
厳しい事業環境下ではありますが、グループの総力を挙げて企業基盤の維持に努めてまいる所存でありますので、株主・投資家の皆様には、今後とも一層のご支援とご協力を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。
|
|
|
 |