導電性、熱伝導性、摺動性に優れ、ナノサイズで繊維構造を持つカーボンナノチューブ(CNT)は、薄肉部が多く、スキンとコアの2層構造を持つ射出成形品を高機能化するうえで最も適した多機能複合素材です。
写真はカーボン繊維(CF)とCNTの、それぞれの樹脂複合材料を用いた成形品の破断面を、同じ3000倍で観察したFE-SEM画像です。このようにCNTはナノサイズで微細なため、射出成形時の流れを妨げることがなく、どのような製品形状にも適応できます。また、当社の技術により、複合率も微調整が可能ですので、強度・導電性など求める機能を最少複合率で発現できます。
カーボン繊維 (CF)
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カーボンナノチューブ (CNT)
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| 直径φ10μm 前後 (φ10,000nm) |
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直径φ10~150nm |
導電性、熱伝導性、摺動性など多機能な特性を持つCNT/樹脂複合材料には、次のような用途があります。
1. 帯電防止機能を必要とする部材への適用
体積抵抗103~109Ω・cmまで調整できます。
2. 部品の強度アップによる軽量化
10wt%以下の複合率でベース樹脂の1.2~1.4倍、強度がアップします。
3. 容易な成形加工性
成形加工が難しいスーパーエンプラを、CNTを用いたエンプラや汎用樹脂との複合材料で代替できる場合があります。
4. 射出成形部品の精度向上
剛性が増し、収縮率も小さく、熱伝導率も向上するため、射出成形部品の精度が向上します。
5. 抜群の表面平滑度
CNTは純度が高く、またナノサイズの利点として成形品表面を荒らさないため次の点に優れ、電子機器用トレーなどにも利用されています。
CNTの脱落に起因するパーティクルの発生(発塵)を抑えることが可能です。
不純物が少ないことから、材料に由来するイオン、ガスなどのコンタミネーションがほとんど発生しません。