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低床化を実現したハイブリッド式竪型射出成形機「TWX-RⅢ」型に大型タイプをラインナップ

  • 2020年10月27日 新製品情報
  •  日精樹脂工業は、業界トップクラスの低床化を実現したハイブリッド式竪型射出成形機「TWX-RⅢ」型に、新たに型締力2,942kN(300トン)の大型クラス「TWX300RⅢ36V」を追加、11月1日から受注を開始します。

     TWXシリーズは、自動車や電子部品など幅広い分野におけるインサート成形向けで業界トップクラスの販売実績を誇るハイブリッド式竪型成形機で、中・大型クラスをカバーする新シリーズで、新複合式型締機構を搭載し、機械全体の低床化を図りました。今回開発した「TWX300RⅢ36V」の市場投入により、既に2019年4月に受注を開始した同2,110kN(220トン)タイプの「TWX220RⅢ25V」と併せて2機種のラインナップとなりました。

     本シリーズの最大の特長は、機構のコンパクト化を図るため、これまで高速型締から高圧型締まで1つの型締シリンダで行っていた型締動作を、早送りシリンダと高圧型締シリンダ、ハーフナット機構からなる複合型締機構によって行う点です。これにより、金型取付け面高さを従来機比で約30%低床化、シリーズ統一の1,000mmとし、金型取付けなどの段取替え作業やワークインサート・製品取出しの作業性が大幅に向上しているほか、自動化の取回しやメンテナンスも容易になりました。
     また、機械全体の高さも約10%低くしており、成形工場の設置スペース(高さ方向)の融通性が向上するとともに、工場新設の場合、天井高さを抑えられることから設備コストを下げることができます(※従来機との比較は2,110kNタイプの数値)。

     そのほかの特長としては、
    ① 均一な型締力を伝達できる直圧式型締機構を搭載。温度変化の影響を受けにくく常に設定値通りの安定した型締力を伝達できるほか、金型に優しい適正(低)型締力設定が容易であること、またシンプルかつクリーンな機構は、長期にわたり機械精度を維持します。型閉中の異物検知のための低圧金型保護性能も優れており、インサートワークずれ等による金型の破損を防止します。
    ② 新複合型締機構により、作動油量を従来機よりも52%削減しており、省資源、コスト削減に繋がります。
    ③ ベッド構造の最適化により自動機のフレキシブルなレイアウトが可能で、取出機や多関節・双腕ロボットなど、個々の成形品や成形工程に適した自動化システムに柔軟に対応できます。また、金型取付け面の3ステージ化も容易に対応可能な設計としており、多様な生産形態に適応します。
    ④ 3本タイバーシャフトによるワイドなターンテーブル、ワイドなデイライト仕様としており、成形品の大型化(EV・HV用自動車部品におけるモジュール化等)や取数の拡大に対応します。
    ⑤ 回転盤やエジェクタ動作はサーボモータ駆動とし、サイクル短縮を図るとともに、スムーズな機械動作と回転停止精度を実現しており、これにより、インサート成形時のワークのズレなどを防止できます。

     本機に搭載されているコントローラ「TACTⅣ」の特長としては、
    (1) 15インチカラー液晶のタッチパネル画面。上下の2画面表示により、視認性や操作性が大幅に向上。
    (2) 稼動履歴や成形モニタデータによるトレーサビリティを容易にしたことで、品質・生産管理機能が向上しているほか、充実したメンテナンス機能を搭載。
    (3) 6ヶ国語表示を標準装備(日・英・中・西・韓・タイ)。
    (4) LANおよびUSBコネクタを標準装備。

     先に発売された「TWX220RⅢ25V」では、従来竪型機の概念を覆すコンパクト設計に対し、数多くの高い評価をいただき、受注状況は堅調に推移しています。
    • TWX300RⅢ36V: 型締力2,942kN(300t)タイプ
      TWX300RⅢ36V: 型締力2,942kN(300t)タイプ
    • 【TWXシリーズと旧型機との高さ比較】左: TWX220RⅢ型/右: 旧型220tタイプ
      【TWXシリーズと旧型機との高さ比較】左: TWX220RⅢ型/右: 旧型220tタイプ
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