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名古屋プラスチック工業展に、自動車向け用途を念頭に電気式とハイブリッド式の射出成形機を出展

  • 2015年9月10日 展示会情報
  •  日精樹脂工業は、10月7日から10日まで、名古屋市のポートメッセなごや(名古屋市国際展示場)で開催される「2015名古屋プラスチック工業展」において、堅調な需要動向を示している自動車向け用途を念頭においた電気式ならびにハイブリッド式の射出成形機4台による実演と成形関連商品の展示を行います。

    出展機種概要
    1. ハイブリッド式射出成形機「FNX220Ⅲ-50A」
     本機は、Xポンプ搭載ハイブリッド式射出成形機「FNX-Ⅲシリーズ」の型締力2110kN(220トン)タイプ。
     会場では、「低圧成形システムN-SAPLIによる高品質成形」をテーマに、低応力精密レンズ(材料はPC樹脂)の2個取りを成形実演します。
     本機では、残留応力が少なく高品質なレンズを成形するため、当社独自の低圧成形用アプリケーションソフト「N-SAPLI」を用いることで、成形品の内部応力が改善されるとともにガス排出効果も高まることから、ヒケやソリ、歪み等の成形不良の低減を図ることができます。また、成形品の「精密レンズ2個取り」は、通常成形では280トンの型締力が必要となりますが、今回の成形実演では、1クラス下の220トンにて透明部品の高品質成形を実現しています。
     ハイブリッド式成形機の特長は、油圧式の良さ(直圧型締の耐久性、メンテナンスフリー、長寿命、低コスト)と電気式の良さ(省エネ、高速射出、高応答性、高再現性)を併せ持っている点で、精密・薄肉成形から肉厚成形まで幅広い成形領域をカバーする、トータルバランスに優れた成形機です。
     主な特長は、
    ①消費電力を当社油圧機比最大55%削減した省エネ性(電気式とほぼ同等)。
    ②射出速度が1mm/sの極低速から高速領域までワイドレンジで、かつ低速・低圧領域における安定性に優れる。
    ③射出速度および射出圧力とも優れたリニア性を確保。
    ④電動式成形機に比べ、高い射出保圧を長時間維持できる優れた射出保圧性能。
    ⑤常に設定値通りの安定した型締力を伝達し、温度変化などの外乱にも強い直圧型締機構を搭載。 などです。

    2. 電気式射出成形機「NEX50Ⅲ-5EG」
     主力機種の電気式射出成形機「NEX-Ⅲシリーズ」の型締力490kN(50トン)タイプで、会場では「成形ガス対策のトータル提案」をテーマに、コネクタ(材料はSPS樹脂)12個取りを成形実演します。
     成形現場における成形不良のうち、特にユーザーが悩まされている不良原因の一つに、可塑化溶融時に発生するガスの問題があります。金型内でのガス排出不良が原因となって焼けやショートなどの成形不良が発生するためです。
     本機では、この発生ガス対策として、専用スクリュおよび材料供給を制御するスマートフィーダーを装備することで、ガスの発生を低減させ良品率の向上を図っています。
     NEX-Ⅲシリーズの特長としては、
    ①成形品の不良率低減を目的に、加熱筒温度制御ゾーンの細分化・最適化などの新設計を行った高性能可塑化装置により、可塑化性能の向上(省エネルギー、成形安定性向上、可塑化時間の短縮)を図っています。
    ②型締機構は、独自のフラットクランプ機構や型締力自動補正・ダイレクト型締力設定・高感度金型保護機能等の搭載により、直圧的なトグル機構を実現しています。このため、ハイサイクル特性などトグル機構のメリットを活かしながら、均一な型締力の伝達や金型・成形機の長期にわたる精度維持など、直圧式機構に近い特性を満たしています。
    ③高機能コントローラ「TACTⅣ」は、画面の大型化や操作パネルの新設計、便利で使いやすい高付加価値ソフトを多数搭載することで、作業性・操作性が向上しているほか、品質・生産管理機能の強化も図りました。更なる機能性アップに向けた取り組みとして、デモソフトを出展機に組み込んでいます。

    3. LSR専用ハイブリッド式竪型射出成形機「TNX50R2VLM」
     本機は、Xポンプ搭載ハイブリッド式竪型射出成形機「TNXシリーズ」の型締力523kN(50トン)タイプをベースにした液状シリコーンゴム(LSR)専用機です。
     会場では、汎用的な取出機とストッカーを使用した自動インサート成形システムを提案すると共に、「竪型機による防水部品の液状シリコーンゴム接着成形」をテーマに、パッキン付き電池カバーをPC樹脂(インサート成形品)とLSRによる接着成形として実演します。
     本機は、優れた射出性能を発揮し、極限の省エネを実現した革新的なハイブリッドポンプシステム「Xポンプ」を搭載しており、油圧従来機に比べて消費電力を約70%、作動油量を約25%削減しました。
     また、今回成形する電池カバーのように、ケース部分に対してパッキン部分の容量が極端に少ない成形品に対応するため、型締機構はタイバー間隔が広くワイドなターンテーブルを有するTNX50R、射出機構は0.3gの少容量のLSRに対応する2VLMを搭載しています。常に一定の型締力を伝達する直圧型締、正確な回転停止精度、射出機構の優れたシャットオフ機能などにより、フラッシュレス(バリなし)のインサート成形を実現しました。
     その他の特長は、
    ①型締機構は、ターンテーブルタイプ(回転)の直圧式型締方式で、「面圧均一性」をはじめ「型開閉の直進性」、「型締力の正確さ」、「型締精度維持能力」などトグル式に勝る性能を有しています。
    ②回転盤やエジェクタの電動サーボ化により、サイクル短縮を図るとともに、スムーズな機械動作と回転停止精度を実現しています。
    ③3本タイバーシャフトによるワイドなターンテーブルを搭載しており、製品の複雑形状に伴う金型の大型化やスライドコアを有する金型などに対応します。また、作業スペースも広く、金型取付やインサート成形の作業性・操作性が大幅に向上しているほか、ロボットなどによる自動化にもフレキシブルに対応できます。

    4. ホットメルト仕様 ハイブリッド式小型竪型射出成形機「THX5S1VN」
     本機は、Xポンプ搭載ハイブリッド式小型竪型射出成形機の型締力49kN(5トン)タイプをベースにしたホットメルト仕様機です。
     会場では、「ホットメルトを用いた次世代低圧封止成形」をテーマに、LEDランプ(材料はホットメルト)を成形実演します。
     基板やスイッチ、センサー等の電気・電子部品の変形防止、防水・防塵対応などを目的とした封止成形では、熱硬化性樹脂(エポキシ、シリコーン等)が広く使用されてきましたが、固化速度が遅いため、成形サイクルが長く生産性が低い点が課題となっていました。この課題に対するソリューション技術として、熱可塑性樹脂であるホットメルト接着剤を用いることで、生産性が格段に向上しました。
     本機は、低速・低圧領域での射出安定性が優れており、射出時の電子部品へのダメージを解消できる他、高性能コントローラの搭載により安定した量産成形と品質管理が行えます。
     また、ホットメルト仕様として、表面処理を施した専用スクリュやドルーリング防止装置、材料ブリッジを防止する材料供給制限装置「スマートフィーダー」などを装備しています。その一方で、汎用機をベースとしていますので、金型や材料を交換することで通常の成形にも対応可能です。

    5. 品質・生産管理システム「PQ Manager」
     成形機とサーバをLAN接続することで、成形機の品質・生産情報の群管理が行える成形支援システムです。
     主な特長は、
    ①ウェブアプリ化により、クライアントPCへのインストールが不要
    ②タブレット端末に対応
    ③画面デザインを一新し、更に使い易く、視認性を向上
    ④射出波形の解析機能強化
    ⑤データバックアップなどの作業性改善


    展示ブースは、I-3。
    • NEX50ⅢT-5EG
      NEX50ⅢT-5EG
    • TNX50R2VLM
      TNX50R2VLM
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