Plastic Story

プラスチックの話

Plastic Story

プラスチックとは

めざましい科学と技術の進歩は、私たちにさまざまな夢と、大きな可能性をあたえてくれます。プラスチックも、そうした現代の科学と技術の力が生み出した、最も魅力にあふれた素材のひとつです。
プラスチックとは、熱や圧力を加えることにより成形加工のできる、高分子物質のことです。この高分子物質には、天然樹脂と合成樹脂がありますが、ふつうプラスチックというときには、石油から生まれた合成樹脂のことを指します。
私たちの貴重な資源である石油が、科学の力によって次々と姿を変え、ペレットと呼ばれる米粒状のプラスチック原材料になります。そして、このペレットを成形加工することによって、プラスチック製品が生まれます。
さまざまな成形方法の中で、プラスチックを精密に合理的に成形する最も優れた方法が、射出成形機による成形方法で、今ではプラスチック製品全体の2/3以上が、射出成形機によって生み出されています。液体から米粒状の種に、そして小さな種から無限の「かたち」へ。まるで進化するように、自由自在に姿を変えていく不思議な素材・プラスチック。
NISSEIの射出成形機と高度な成形技術が、あらゆるプラスチックの形をつくりだしています。
鉄や木、ガラスといった従来の天然素材にかわり、私たちの生活の中の、さまざまな場面で活躍しているプラスチック。プラスチックとは、どのような素材で、どんな特徴を持っているのでしょうか。

プラスチックの特徴

プラスチックの大きな特徴のひとつに、熱を加えると変形するという性質があります。そのため、様々な形をつくり、極めて簡単に大量に製品をつくることが可能です。また、プラスチックは、軽くて強く、透明性があり着色も自由にほどこすことができ、電気的絶縁性や断熱性、衛生的にも優れています。
最近では金属と同じ強さを持ち、熱や衝撃に強いプラスチックや、反対に、人間の皮膚のようにとても柔らかなプラスチックも開発され、さまざまな分野で利用されています。

プラスチックの原料

プラスチックは、私たちの貴重な資源である石油から作り出されます。精製所で蒸留された原油のうちの、ナフサと呼ばれる液体が、プラスチックの原料になります。
ナフサがポリマーという物質へ、ポリマーがペレットへとかたちを変え、このペレット材料を使用して、プラスチック成形工場で製品に加工されます。

プラスチックの種類

プラスチックには、大きく分けて熱可塑性(ねつかそせい)樹脂と熱硬化性(ねつこうかせい)樹脂という2つの種類があります。 熱可塑性樹脂は、熱を加えると溶けて柔らかくなり、型に入れて冷やすと固まって製品になりますが、もう一度熱を加えると、再び溶けて柔らかくなるという性質を持っているプラスチックです。
熱硬化性樹脂は、熱を加えると熱可塑性樹脂と同じように溶けて型に流れ込みますが、さらに加熱すると今度は硬くなり、いったん硬化した後では、基本的には熱を加えても再び柔らかくならない性質を持っているプラスチックです。

プラスチックは省資源・省エネ素材

一般に、プラスチックには、たくさんの石油が使われていると思われていますが、実際には、石油の全使用量におけるプラスチックの割合は、わずか7%程にしか過ぎません。
もしプラスチックがなく、すべてを他の素材で代用するとしたら、今まで以上にたくさんの資源が必要になり、はるかに大量の石油をムダ使いすることになります。

プラスチックは人と自然に優しい素材

プラスチックは耐久性に富み腐食に強いという特徴から、公害性の強い素材としてのイメージがあります。しかし、現在では、使用済みのプラスチックを焼却処理し、その熱エネルギーを暖房や温水などに有効に利用したり、再び溶かして、クイやベンチなどの材料として再利用するなど、貴重な資源として効率よく利用されています。
また、微生物によって分解され土に戻る性質を持つ生分解性プラスチックや、植物由来のプラスチックなども開発され、人と自然に優しい素材として大きな注目を集めています。

Contents Menu