- 日精樹脂工業株式会社は、11月28日から12月2日まで、幕張メッセで開催される「IPF Japan 2023(国際プラスチックフェア)」において、『Inclusive Growth』(包括的成長)をメインテーマに、環境負荷を減らし持続可能な社会を実現するための革新的な環境対応技術にスポットを当てた展示・実演を行います。
メインテーマ:
Inclusive Growth ― プラスチックの新しい価値を創造する
成長の恩恵を誰もが共有できる社会。そのような社会を目指す延長線上にこそ、持続可能な成長があると考えます。私たちは、自然環境への対応はもちろんのこと、ものづくりの現場の底上げ・高度化、そして工場環境の在り方も含めて、プラスチックの新しい価値を提案します。
当社は、環境省が推進する“プラスチックとの賢い付き合い方”「プラスチック・スマート」構想に賛同し、海と、里山の豊かさを守るために、その実践と課題解決に向けた取り組みをお客様と共創していくことを目指しています。
今回のIPF会場では、プラスチックと共に賢く生きる“プラスチック・スマート”を実践するために、植物由来生分解性樹脂や石油代替素材の普及に向けた取り組みを、「バイオプラスチック」と「アップサイクル」を共創キーワードとして展示、実演を行います。
【当社出展の注目ポイント】
1.「バイオプラスチック」・・・プラスチックの新たな可能性に挑む
会場では、当社がこれまで用途開拓に取り組んできたポリ乳酸(PLA)に加え、今後普及が期待される6種類のバイオプラスチックを用い、同一金型(カトラリー)で成形したサンプルの比較展示とそれぞれの成形性等についてご紹介します。
★6種類のバイオプラスチック・・・①PHBV(PHA)、②PCL、③BioPBS、④PBAT、⑤PVA、⑥PPC
2.「アップサイクル」・・・技術と創意でプラスチックを賢くつかう
当社は、プラスチック以外の素材等についても利用技術・応用技術の開発を行っています。それらのうち、間伐材や古紙、廃プラスチックについて、単に再利用するのではなく付加価値をつけた形での有効活用をご提案します。
★アップサイクルのソリューション技術・・・①木粉コンポジットPLA成形、②竹粉コンポジットPLA成形、③パルプ(紙)射出成形、④耐熱PLA成形、⑤廃プラスチックのサンドイッチ成形など
3.「ポリ乳酸(PLA)の薄肉射出成形技術」
PLAを用いた射出成形での課題として、通常成形では①耐衝撃性が低い、②耐熱温度が低い、③流動性が悪い、④離型性が悪い点などが挙げられますが、当社はこれらの課題を解決するため、耐熱製品向けの成形技術などの技術開発を行ってきました。今回のIPFでは、③流動性を改善することで可能となった、PLAの薄肉透明製品向けの成形技術をご紹介します。
会場では、本技術を用い、シャンパングラスの成形実演を行います。超臨界状態のCO2を溶融状態のPLAに混入し射出することで流動性を確保し、射出成形では世界最薄レベルの0.65mmの薄肉容器成形を実現、しかも優れた透明性を確保しました。
その他、成形実演について:
・薄肉透明用途の提案以外に、今回は間伐材を有効利用し、木粉とPLAとをブレンドしたコンポジット材料(100%天然由来のコンポジット材料を自社開発・製造)。
・グローバル戦略機種の新型電気式射出成形機「NEX-Ⅴシリーズ」のNEX280Ⅴ-71E型(型締力2,740kN)2台を用い、PLA製シャンパングラスを成形実演。
・シャンパングラスのスタンド部とグラス部を2台の成形機でそれぞれ成形し、金型から取出し後、双腕ロボットによるグラスの自動組立てまでを実演。
・その他、NEX-Ⅴシリーズに標準搭載されている機能・装備として、射出成形のDX化を推進する当社IoT技術の他、可塑化安定性を向上させ、成形品の良品率アップを実現した新標準スクリュなどをご紹介します。
当社ブースは、幕張メッセ5号館 ブースNo.52602。
関連リンクを見る シャンパングラス(スタンド部に木粉コンポジットPLAを使用 クリーンループ仕様のオプション搭載機
(IPF Japan 2023 公式ホームページ >>> 来場者登録はこちらから)