- 日精樹脂工業(株)は、4月23日から26日まで、中国の上海市で開催される「Chinaplas 2014」に、電気式射出成形機「NEX50ⅢT-5E」とハイブリッド式竪型射出成形機「TNX50R5V」の2機種を出展します。
今回、出展する電気式成形機「NEX50ⅢT-5E」は、中国・太倉工場製でIT関連製品用として豊富な実績があり、さらなる需要拡大を見込んでいます。また、ハイブリッド式竪型機(国内・本社工場製)「TNX50R5V」は、自動車部品を中心に中国市場での自動化に対する需要喚起を目的に出展するものです。
出展機種
1. 電気式射出成形機「NEX50ⅢT-5E」
本機は、中国・太倉工場製の電気式射出成形機「NEX―ⅢTシリーズ」の型締力490kN(50トン)タイプ。
会場では、LCPによる120極狭ピッチコネクター2個取りを成形実演することで、日本製と同等の「安定成形」・「低振動」・「高速動作」のハイポテンショナルな成形機による精密部品のハイサイクル成形をアピールします。
NEX-ⅢTシリーズの最大の特長は、新コントローラ「TACTⅣ」の搭載です。
新コントローラ「TACTⅣ」は、画面の大型化や操作パネルの新設計、便利で使いやすい高付加価値ソフトの搭載により作業性・操作性が向上しているほか、品質・生産管理機能の強化を図っています。
主な特長は、
① 操作パネルはフラットシートとし、シートスイッチ方式を採用。
② 画面は15インチLCDの縦長配置で、上下に2画面を表示できるなど、視認性と操作性を大幅に向上。
③ 新機能の段取画面や設定器の説明表示機能などにより、金型取付から量産開始までの立上げ時間の短縮と、簡単・確実な操作を実現、など。
このほか、①低イナーシャ(低慣性)サーボモータの採用と当社独自の射出機構および制御により射出の高速・高応答・高圧化と、加熱筒温度制御の最適化を図ることで射出・可塑化の高精度化と成形領域の拡大を実現、②高精度計量制御(「プレパック」と「精密計量」のどちらか一方の制御モードを選択可能)により歩留まりの向上を実現、③ハイサイクル特性などのトグル機構のメリットを活かしながら、直圧式機構に近い特性を満たした「直圧的トグル」を実現。この機能として、自動運転中に金型などの温度上昇によって変化した型締力を自動的に補正する「型締力自動補正」機能や、自動運転中でも型締力の変更を可能とした「ダイレクト型締力設定」機能を標準装備しています。
2. ハイブリッド式竪型射出成形機「TNX50R5V」
本機は、各種インサート成形に最適なターンテーブル型締方式とセンター射出(金型上部からの垂直射出)の組合せによる型締力523kN(53トン)タイプ。
会場では、汎用ロボットによる自動インサート成形システムとして、鏡とAS樹脂によるポケットミラー2個取りを成形実演し、生産性・品質向上に応える自動化システムを提案します。
「TNXシリーズ」は、優れた射出性能を発揮し、ランニングコストを低減する極限の省エネを実現した革新的なハイブリッドポンプシステム「Xポンプ」を搭載している点が最大の特長です。
TNX50Rでは、油圧従来機に比べて消費電力を約70%、作動油量を約25%削減、また射出性能が、最高射出速度: 300mm/s(油圧従来機比約2.6倍)、射出立ち上がり時間: 60ミリ秒(油圧従来機比約2倍)と大幅に向上しています。
本シリーズの機構面の特長
1) 射出機構
① ワイドレンジな射出領域を確保し、成形領域を拡大。
② 極低速・低圧領域での優れた安定性が、成形領域を拡大。
③ 高射出圧力の長時間保持で、成形領域の拡大と品質向上を実現。
2) 型締機構
① 長期安定稼動と均一な型締力の伝達を可能とする「直圧式」型締機構。
② ワイドなターンテーブルを搭載しており、取付可能な金型サイズを大型化。
③ 金型周りの作業スペースを広く確保し、作業性・操作性が向上。
④ サーボモータ駆動(ターンテーブルの回転動作およびエジェクタ動作)によりサイクルアップを実現。
3) 高機能コントローラTACT
① 操作パネルは90度旋回式の12.1インチカラー液晶タッチパネル画面。
② オペレータの背丈に合わせて画面角度が変えられるチルト機構搭載。
③ 操作スイッチは、設定入力ミスが少なく操作性に優れたセレクトスイッチ方式。
④ 海外展開にも柔軟に対応可能な6ヶ国語表示(日・英・中・西・韓・タイ)を標準装備。
⑤ 成形良否判別機能などの品質管理機能やメンテナンス機能を充実。
⑥ 多種多彩な「使える成形支援ソフト」を搭載。
当社ブースは、No.E3J51。

NEX50ⅢT-5E

TNX50R5V